企業倒産/不渡り動向【10月20日号掲載】
企業倒産/不渡り動向 10月20日号掲載
中部管内
冨士大ゴム工業㈱(静岡市) ベビーシューズ製造
=自己破産を申請=
負債 約2億円
冨士大ゴム工業㈱(静岡市駿河区用宗小石川町8‐12、資本金3,000万円、代表者・大菅正雄氏)は、9月12日に静岡地裁へ自己破産を申請した。
申請代理人は富坂博弁護士(東京都港区新橋4‐24‐3)。
同社は1959年6月に設立された履物製造業者。靴底にパテントを保有する自社オリジナルのベビーシューズ『アンヨ』の製造を主体に、かつては妊産婦用シューズ、健康スリッパ、健康サンダル、ベビーサンダルなども手掛け、ピーク時には3億円規模の年売上高をあげていた。しかし、昨今は出生数の減少や消費者趣向の変遷により、同社業績の一時代を築いた『アンヨ』も年々需要が減少、業況はジリ貧の様相を呈して慢性的な業績不振に陥っていた。このため、近年は大手ベビー用品メーカーへのOEM供給主体に転じ、生産も中国やインドネシアの海外協力工場へ委託してコスト低減に努めたほか、高齢者向けシューズの扱いにも取り組んで事態の打開を図ってきたが、一向に業績改善の足がかりは掴めず、2007年6月期には年売上高が2億円を割り込むまでに落ち込んでいた。債務超過、借入過多と財務面の疲弊も続くなか、先行き抜本的な改善は困難と判断、今回の措置となった。負債は約2億円。
㈱山本百馬製作所(静岡市) 破砕機ほか製作
=破産手続開始申立へ=
微破砕技術の環境機器関連ベンチャー
負債総額2億円内外
㈱山本百馬製作所(静岡市駿河区大和2‐4‐30、資本金1,000万円、代表者・山本茂氏)は、9月11日をもって事業を閉鎖するとともに、事後処理を佐藤治郎弁護士(静岡市葵区研屋町33‐1、佐藤・清水法律事務所)に委任して破産手続開始申立の準備に入ったことが判明した。負債総額は2億円内外が見込まれている。同社は、昭和3年4月個人創業、28年12月法人化、平成6年11月に現代表者が経営を引き継いだもので、製紙関連業界などを対象とした乾式破砕機などの製作を手掛け、平成18年11月期には従業員約6名にて年商2億2,000万円内外を上げていた。また、その間には創業以来蓄積された微破砕技術を活かしてNEDO環境技術研究開発への正式採用や中小企業創造活動促進法の認定を受け、産業廃棄物再生プラントの製造に携わるなど、環境機器関連ベンチャーとしても注目を集めていた。しかし、技術面での評価の割に受注は振るわず、研究開発費などの先行投資や原材料価格高騰により慢性的な低収益に陥ったうえ、最近では代表者の体調不良から営業活動も停滞気味であったと聞かれ、経営継続が困難になった。
㈱キク商事(焼津市) ビジネスホテル経営
=破産手続開始決定受ける=
負債 約6,000万円
㈱キク商事(焼津市中港2‐2‐12、資本金・1,000万円、代表者・菊田孝子氏)は、9月8日に静岡地裁より破産手続開始決定を受けた。
破産管財人は川上里見弁護士(静岡市葵区城東町23‐6)で、財産状況報告集会期日は12月8日 午前10時30分。同社は、1976年8月に設立。全国でも有数の水揚げ高を誇る焼津港に程近い立地を活かして漁業港湾関係者などを主対象に、「サンマリン」名称下、ビジネスホテル経営のほかサウナや飲食店も併営、昨今は「健康センター」をアピールした営業を展開していた。しかし、近年は市内に複数のビジネスホテルが建設されたこともあり利用者の減少などにより厳しい経営を余儀なくされていたようだ。このため、設備投資負担も重荷となっていたようで、先行き見通し難から今回の措置となった。
負債は約6,000万円。
東部管内
富士メタル工業㈱(富士市) 金属加工
=破産手続き開始申立へ=
負債総額2億円内外
富士メタル工業㈱(富士市松岡20、資本金300万円、代表者・増田晴彦氏)は、9月5日付で1回目の不渡りを起こすとともに事業を閉鎖し、事後処理を長橋順弁護士(富士市吉原4‐6‐19、長橋法律事務所)に委任していたことが判明した。
今後については、9月末をメドに静岡地裁富士支部へ破産手続開始を申し立てる予定。負債総額は金融・一般合わせて2億円内外が見込まれている。同社は、平成11年1月に現代表者の斯業経験を基に製缶・板金、各種機械・同部品の製造・修理を目的として個人創業、17年6月『㈲富士メタル工業』として法人化、19年8月に商号変更・株式改組を行うとともに、宮城県白石市大鷹沢大町字大門畑54‐2に支店を設置した。営業面では現在地の本社・工場のほか、富士市松岡254‐1にも工場を設置し、機械メーカーなどを受注先として金属加工を手掛け、平成18年5月期には従業員20名で年商1億4,600万円内外を上げていた。この間、景気後退による受注低迷を補うべく、新規事業としてトーアエイト㈱から移動式クレーンの製作を開始。業容の拡大から19年同期は従業員23名で年商1億9,000万円内外を上げていた。さらに、昨年5月には同社の工場内にトーアエイトの本社を移転するなど親密化し、資金面でも同社の手形裏書による債務保証を行っていた。しかし、需要低迷や鋼材価格の急騰などで収益性が悪化したうえ、トーアエイトの倒産で資金事業が急激に悪化し、法的整理の検討に入っていた。
西部管内
静岡果機㈱(浜松市) 農業用機械製造
=受注低迷、㈱マキ製作所に焦付き発生=
負債総額2億円内外
静岡果機㈱(浜松市北区細江町中川4571‐1、資本金1,000万円、代表者・鈴木新一郎氏)は、9月1日に1回目の不渡り事故を起こしたことが判明した。会社側とは連絡が取りづらくなっているため、詳細は判然としないが、7月末までに事業を停止しており、今後は会社・代表者個人ともども破産手続開始申立の予定と聞かれる。負債総額は、金融・一般合わせて2億円内外。同社は昭和40年10月に個人創業、45年12月に法人化されたもので、代表者が保有する特許を利用して青果物・生鮮食料品の品質管理・選別装置を製造するほか、そのほか農業用機械(殺菌・熟成装置など)の設計製造も手掛け、平成19年3月期には年商4億7,000万円内外を上げていた。しかし、近年は需要低迷や同業他社との競合から受注が伸び悩んだうえ、平成19年6月には主力取引先で提携先でもあった㈱マキ製作所に650万円内外の焦付きが発生し、20年同期の年商は1億7,000万円内外まで落ち込むなど経営が悪化していた。
㈲岩井モータース(菊川市) 自動車整備・販売
=銀行取引停止=
消費不振と競合激化、借入金も重荷に
負債総額1億2,000万円内外
㈲岩井モータース(菊川市半済967‐1、資本金・500万円、代表者・岩井茂氏)は、9月4日に銀行取引停止処分を受け、事実上行き詰っていたことが判明した。7月31日および8月31日に不渡り事故を起こし、関係筋より事後の対応が注目されていた。負債総額は1億2,000万円内外が見込まれている。同社は昭和30年3月に個人創業、36年3月に法人化されたもので、地元ユーザーを対象とした自動車整備・販売を手掛け、近時は年商1億3,000万円内外を上げていた。しかし、消費不振や同業他社との競合激化などからジリ貧化を辿ったうえ、従前より借入依存の体質だったこともあり、資金繰りが逼迫した。
㈲南遠州物流センター(袋井市) 一般貨物自動車運送
=破産手続開始決定受ける=
負債 約1億4,200万円
㈲南遠州物流センター(袋井市松原943、資本金1,700万円、代表者・原與志廣氏)は、8月29日に静岡地裁浜松支部より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は、渡邊昭弁護士(浜松市中区中央1‐9‐17、渡辺昭法律事務所)で、財産状況報告集会期日は11月19日 午後2時。同社は、1990年10月に設立された一般貨物自動車運送業者。地元大手運送業者の下請として、2006年9月期には年収入高約2億8,000万円を計上していた。しかし、その後は同業者間競争の激化で業績不振に陥り、2007年9月期には年収入高が約1億9,700万円にまで落ち込んでいた。加えて、燃料高騰の影響で収益面は連続欠損を強いられ資金繰りが逼迫。先行き改善のメドが立たないとして事業継続を断念していた。負債は約1億4,200万円。
マジックマン東海㈲(浜松市) 表面皮覆加工処理
=破産手続開始決定受ける=
負債 約870万円
マジックマン東海㈲(浜松市中区高丘4‐1‐33、資本金300万円、代表者・山本公美氏)は、8月29日に静岡地裁浜松支部より破産手続開始決定を受けた。破産管財人は、原道也弁護士(浜松市中区鴨江3‐7‐12)で、財産状況報告集会期日は11月26日 午後4時30分。同社は、1987年創業、92年8月に法人改組。特殊洗浄剤などを使用した表面被覆加工のほか、葬儀用白木祭壇の再生なども手掛け、94年3月期には年売上高約2,500万円を計上していた。しかし、その後は新素材や競合企業の進出などで受注が減少し、2007年3月期には年売上高が約1,300万円にまで落ち込み、採算割れが続いていた。このため、最近は実質開店休業状態に陥っていたようで、先行き見通し難から今回の措置となった。
負債は債権者6名に対し、約870万円。
(静岡総合興信所 帝国データバンク 静岡支店 調査)
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